ボケても長生きしてほしい。

こんにちは。

yonagaです。

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朝、目覚めると、認知症の母の寝息を確認しています。

母が「どこかおかしい」と感じた9年前から

私は母の部屋で寝ています。

以前はいびきが結構うるさい母なので

余りに静かに寝ていると、心配になります。

9年前。

あの日の夜、暗がりを怖がった母。

暗いところを怖がるような性格ではなかったので

「暗いから、隣の小屋に一人で行くのは怖い」と言った母の言葉に

母の異常を感じました。

そして、その日から、母のおかしな行動が目立ってきました。

毎日、同じものを買ってきました。

「もう、これは買ってこないで。いらないから。」と言っても翌日また買ってきました。

冷蔵庫には同じハンバーグが12個も溜まってしまいました。

母は、自分が買ってきた事さえ忘れています。

昭和一桁生まれの、農業の人だった母は

お金を下すのは、通帳とハンコを持って農協の窓口に行っていた母。

ATMなんて触ったことがありません。

あの頃、時々、通帳やハンコを失くして私は家中を探してあげました。

やっと見つかり母に渡しても

翌日、また、母はどこにしまったのかを忘れ、

私達はまた家中を捜索していました。

「しまった場所を忘れた」ならまだ良い方で、

その内、「娘が私の通帳とハンコを盗った」になりました。

一生懸命探して見つけ出し、母に渡し、

しまうところを指定してあげても、

私に盗られると思ってか、しまう場所を母は変えてしまいます。

いつもの場所に置かなかったので、また母は忘れてしまいます。

自分が隠した事自体を忘れてしまい、

「娘に通帳とハンコを取り上げられた」になり、

母は農協の窓口にそう言いに行っていました。

農協の支店長さんから電話がかかってきて

初めて母の行動が分かりました。

また、自転車で近くの温泉に良く行っていましたが

認知症初期に、赤の他人からお金を借りていたようです。

どこのどなたかは、母に聞いても分かりませんでした。

ただ、母の話を聞くと、誰かからお金を借りていたようでした。

認知症が進むと、私の顔を見ると、「金をよこせ」と言っていました。

何回も通帳やハンコを無くし、ある時、まだ、少しはまともだった頃に

「私は忘れっぽくなったから、私の通帳とハンコを○子(私)に預けるから。」と言って

私に預けました。

色々な事を忘れて行くのに、「通帳とハンコを娘が持っている」という事実は

不思議に忘れていませんでした。

ただ、それが、「私に預けた」のではなくて、「私が母から盗んだ」と

母は記憶していました。

だから、私の顔を見ると、「金返せ」とか「金をよこせ」とか

いつも言っていました。

朝、私が出勤する時、私の車に近づいて来ました。

「あ、バイバイしてくれるのかな?」と嬉しくなったのもつかの間、

車の窓を叩いて、「金を返せ」と怒鳴られました。

また、夜中になると母はとても凶暴になりました。

上は肌着、下はズボン下、そして首にはひもでぶら下がった財布。

そういう格好で寝ている私の枕元に来て、

「金を返せ」「金をよこせ」「親の金をよくも盗ったな」など

私に罵声を浴びせ、ガラス戸を力いっぱい閉めて

ガラスが割れてしまいました。

あの頃、今の会社に就職して丸2年の頃で

仕事が忙しく、毎日、こなすのが大変な時でした。

更に、夫が会社を辞めて就農して間もなく、

農業の年収は私の給料3か月分もなく

肥料・農薬・種苗代・機械の修理代などの経費の方が多かった。

親の介護が必要になって妻が仕事をやめるケースがよくありますが

我が家は、私の給料と母の年金だけで家族6人暮らしていましたので

私は会社を辞める事ができません。

もちろん、仕事が大好きでしたからやめるつもりもありませんが。

会社に行けば100%の力を出して

くつろげるはずの家に帰ると母から罵声を浴びせられ

言われのない疑いをかけられ、

私は休まるところはありませんでした。

母が私にお金を要求し、母に1万円を渡します。

母は認知症になる前までは、買い物をする時は必ず1万円札を持って行ってました。

自分がいくらの買い物をしているかなんて考えもせず

買いたいものを買い物かごに入れて買うのが

母のやり方でした。

スーパーでの買い物なので、よほど単価の高い物でなければ

大体、買い物かごいっぱいで1万円札が1枚あれば足りる

母の常識はそうでした。

だから、認知症になった時、私にお金をねだる時も必ず1万円を要求してきました。

ある日、私のお財布には3,000円しかありませんでした。

私にとって3,000円は、数日分の食費で大金でした。

でも、母があまりにもしつこいので、仕方なくその3,000円を母に渡しました。

すると、「ふん、こんなはした金!」と言われました。

あんなに優しかった母がこんなに変わってしまいました。

当時、母にお金を朝渡しても、夜、帰宅した時、母が寄ってきて

「もう何日もお金をもらっていない」と私に訴えました。

「朝、1万円を渡したでしょ。」と言っても、もらった事さえ覚えていないので

全く信じてくれません。

始めは母が認知症だとは思いもしませんでした。

それまで、認知症の人が近くにいなかったからです。

祖父は93歳位まで生きました。

特に病気もせず、老衰でした。

母の姉である伯母も85歳位で、病気ではなく老衰で亡くなりました。

だから母の変な行動を「認知症」という症状につなげることはできませんでした。

数か月間、いろいろ調べていく中で、「もしかして認知症?」と

やっとその頃、原因に辿り着きました。

物も良く無くします。

あの頃、ひどかったのが靴下でした。

脱いだ靴下をいろいろなところへ置くというか、隠していました。

箪笥の奥、ソファと壁の間、カバンの中、靴の中、帽子の中、

エプロンのポケット、仏壇の引き出し、小屋に吊り下げている農作業服のポケット、

とにかく、なぜ?ってところに靴下を隠していました。

すぐに見つかれば良いのですが、

農家の我が家の小屋は、家よりも大きく、

その小屋は母にとって隠しどころがたくさんです。

だから、なかなか見つからない事が多く、

仕方なく購入していました。

靴下に限らず何でもです。

だから認知症は思っている以上にお金がかかります。

日中、一人で家にいる母。

ある日の私が帰宅した時の家の中。

玄関に包丁。

お風呂場に亀の子たわし。

仏間にまな板。

ガステーブルの上には真っ黒に焦げた味噌汁の鍋。

冷蔵庫の中には同じものが10個以上。

夏なのに、ストーブが点いていて部屋の温度は40度近くになっている。

冬なのに、ブラウス1枚だけしか着ていない。

服の着方が逆でも平気でいる。

朝、私が作った味噌汁に水を足しただけの状態がある。

朝、私が作っていったスパゲッティがフライパンの中で炭のようになっている。

母のいる我が家には常識が通用しません。

何が常識なのか分からなくなります。

常識が通用しない我が家から、それが通じる会社へ行った時、ホッとしました。

極端な話、家で疲弊して、会社で癒されていました。

いくら母の為にと思って自分が一生懸命やっても

空振りになる確率の方が多いのが、認知症の介護です。

何もかも投げ出したくなる事もありますが

今まで育ててくれた母に親孝行をするチャンスを

神様が与えて下さったのだと思っています。

父が急逝したあの日の夜から、母はおかしな行動をとるようになりました。

いえ、振り返ってみると、それ以前からそういう兆候はありました。

でも、私たちは全く気が付きませんでした。

配偶者の死が母の認知症のレバーをグンと押し上げたのだと思います。

84歳の母。

認知症になりたての(気付いた時)頃はとても凶暴でしたが、

現在は、ほとんど無反応です。

毎日、ボーっとしています。

それだけ認知症の症状が進んだのです。

現在は、自分で衣服を選ぶことができません。

私が、着る物を目の前に持ってきて

1枚ずつ渡さないと、どれを先に着れば良いのか分かりません。

お風呂も、お風呂に入って、たたボーっとしています。

髪を洗うとか、石鹸を付けるとか、一つずつ声掛けをしてあげないと

何もできません。

ただ、幸いな事に、脳の委縮は進んでいますが

それ以外は全く健康です。

糖尿病とか、血圧が高いとか、足腰が悪いとか、

そういう事は全くありません。

農業で培った体力のお蔭かもしれません。

とにかく昔は歩くのが好きな人でした。

毎日、朝、昼、夕、3回は畑を徒歩又は自転車で往復していました。

明るくて、愚痴を聞いたことがなく、

母が泣いているところを見たことがありません。

社交的で初対面の人でもすぐに仲良くなれる人でした。

でも、今は、いつもうつむき加減で

人に会って挨拶する時は「こんにちは」ではなく「ごめんなさい」といいます。

目には力がなく、昔の面影は全くありません。

そんな母ですが、これからも大事にお世話をしていきたいです。

私の母だから。

大事な、大事な母だから。

ボケてもいい。

長生きをしてほしい。

静かに寝ている母の顔。

大きな鼻。

こんなに大きかった?と思うくらい。

私も同じ鼻をしている。

姉も同じ。

やっぱり、

親子だなと思います。

今日もブログを読んで下さりありがとうございます。

それではまた明日。

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