数日前から、左腕が痛くなりました。
「寝違えたかな?」「その内、治るだろう」そう思って放置していましたが
ある夜、腕を動かしたり寝がえりをしようとすると激痛が走り
ほとんど一睡もできませんでした。
左腕を上にあげようとすると痛い、
重いものを持てない、握れない、
トイレのふたを左手で上げられない。
一睡もできなかった翌朝、
「今日は会社を休もう」と思いました。
いくら何でもこれでは無理。
うつろな状態で、今日の予定を思い出してみました。
「そうだ!今日は、あれをやらなければいけない日だ!」
社長に確認してからやらなければいけない事がありました。
そして、それは、明日やあさってではなく、絶対、今日でなければいけない事でした。
仕方なく、起き出しました。
「うっ!痛い!」
寝返りも出来ない状態なのにベッドから起き上がらなければならなかった私は
思わず声を出してしまいました。
いつもは朝食の準備をする時間でしたが
その日は、激痛をこらえながら30分以上かけて着替えをしたため
料理は諦めました。
運転は無理だから夫に乗せて行ってもらおうと思い
着替えた後、夫が起きてくるのを待っていました。
母がアルツハイマー型認知症になってからは
私はずっと母の部屋で寝ています。
いつもだったら私が会社へ出かけるあたりに下へ降りてくるのですが
なぜかその日は降りてきませんでした。
夫を呼べばいいのですが
その時、なぜか私は意地になっていました。
「仕方ない、自分で運転して行くしかない。」
決死の思いで運転して会社に行きました。
運転中、左手はハンドルにそえられず、
車を止める時、「P(駐車)」のレバーを左手でできませんでした。
そして無事会社に到着し仕事に入りました。
体調不良を理由に仕事の手を抜くことはできない、
私はそう思い、社内の人には何も言わずに自分の仕事をやりました。
しかし、
パソコンを打つ時、左手を机の上にあげられないので右手だけで入力しなければなりませんでした。
通常、タッチタイピングなのですが、右手だけで入力となると
なぜか、右手は人差し指での入力になり、
右手だけでのパソコン操作は、倍以上の時間がかかり
神経をかなりすり減らしました。
その後、やるべきことを終え、お昼休みになりました。
一瞬、「このまま、夕方5時まで我慢しようか」と思いましたが
しかし、繰り返される激痛に耐えられず、
午後、有給休暇をいただき、一度帰宅して
娘が運転する車に乗って整形外科へ行きました。
時々激痛に襲われるにも関わらず寝不足だったから
診察待ちの時間中、睡魔が襲ってきました。
もう少しで寝入ってしまい、自分を呼ぶ看護師さんの声を聞き逃すところでした。
やっと自分の名前が呼ばれ、レントゲンを撮りました。
「服を脱いでください」とレントゲン技師がおっしゃいましたが
私、体が痛くて着替えができない状態。。。
しかし、本人の都合は聞き入れられるところではないので
本当、必死で着替えをしました。
その後、更に廊下で待ち、やっと診察室に呼ばれました。
そして、レントゲン写真を見ながら、
「左肩の2か所に石灰がたまっていて、その1つが骨の近くにあり
それが悪さをしている」先生がおっしゃいました。
「そうだったのか!40肩とか50肩とかではないのか」
石灰沈着性腱板炎・・・・だそうです。
40代から50代の女性に特に多い病気で、原因は不明。
痛みが強い時は、幹部に注射して石灰を吸引するのですが
私の場合、注射ができない部位にあるため
投薬療法と湿布が治療法とのことでした。
食後の薬と湿布が処方されました。
その夜、早めに夕食を済ませ、薬を飲んで
娘が着替えを手伝ってくれ、湿布をしてくれ
眠くて眠くて、夜7時前には就寝しました。
薬が効いて、その後、痛みが弱くなりぐっすり眠れました。
めざましが鳴るまで一度も目覚めず、死んだように寝ていました。
あれから数日がたちました。今はまだ痛みがありますが
自分で着替えもできるようになり、
日常生活はほぼ大丈夫になりました。
目次
今回の病気で得た教訓
病気になったら、ぐずぐずせず、すぐに病院へ行きましょう
「その内治るだろう」と思って、自分を苦しめる結果になることも多いです。
そして、なぜ、こうなったのか分からないまま数日を過ごすことになります。
病気でも仕事でも、「原因」と「対策」が分かれば、問題は90%以上解決したものと同じです。
「餅屋は餅屋」です。体が悪かったら、潔く病院へ行きましょう。
家族の協力、思いやりに感謝
病院へ行った夜からは私の着替えを助けてくれたり、
湿布を貼ってくれたり、料理を引き受けてくれたり
娘達には本当にお世話になりました。
優しい娘たちです(^^♪
アルツハイマー型認知症の母の気持ちが少し理解できました
私は数日間ですが、一人で着替えができない、
重いものが持てないなどの身体的不便さを体験しました。
アルツハイマー型認知症の母の右手は以前から震えがきています。
だから、洋服のボタン掛けや着替えなど
普通の人より時間がかかります。
アルツハイマー型認知症を発症してからは少しずつできない事が増えています。
それでも毎日、何とか暮らしています。
体が不便な事がどんなに大変か、私は今回本当に身に沁みました。
不便な事がある意味「当たり前」になってしまっている母。
今回、その母の気持ちを少し理解できたと思います。
もっと、母には優しくしなければいけないと改めて思いました。
介護施設の方々に感謝の念が増しました
体が不便な人にやさしく接してくださる介護施設の方々、
本当にありがとうございます。
「相手の立場に立って行動する」・・・言葉にすると簡単ですが
これを実行するのは難しい。理想と現実は違います。
母を介護して実感しています。
「どうしてこんな事、できないの!」って思いが先にきて
母にやさしくできない自分がいます。
だから、仕事とはいえ、
たくさんのお年寄りの面倒をみてくださる介護施設の皆さんに
改めて感謝いたします。
自分の体に石灰が溜まるなんて、考えてもみませんでした。
私の体が動き出してから50年以上も経っているのだから
どこかにガタがきても不思議ではないですね。
自分の為にも家族の為にも、体調には十分注意しようと思います。